「しくみ」を変える
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先日、六本木ミッドタウンの中にあるd-laboというところに
田中優さんのお話を聞きに行きました。

この
d-labo、スルガ銀行がやってるスペースなんですが、
ミッドタウンの中にこんなとこが!??と驚きです。
写真がそれなのですが、誰でも入っていいんですよ。
ゆっくり本読んでていいんですよー。
またその本のセレクトが素敵


さて、田中優さんといえば、
AP BANKや未来バンクで有名ですが、
今回は今年立ち上げた「中間法人 天然住宅」の共同代表のひとりとしてのお話でした。
http://www.tennen.org/index.shtml


どんなにそれが良いものでも、経済的事情で手を出せないという現状。
そういうシステムの社会に暮らしている私たち。

でも先日のお話は、目からウロコでした。


この「しくみ」の中で生きてるから、
いいことしたくても、なかなかそこから出れない。
でも「新しいしくみ」を作ったら、みんながそこに乗れる。

これは家だけの話じゃなく、
「シックハウスと林業と、その周辺のあらゆる問題を解決しようという壮大なプロジェクト」なのでした。


日本は海外から木材を大量に輸入して熱帯雨林を破壊している。
一方、日本の人工林は手入れされないために荒れてしまっている。

今のシステムでは、流通段階でどんどん価格が上乗せされているので、
建築用の木の価格は高くても、実際に山で木を伐り出す人々には、
充分まわらず、山の手入れもままならない。

天然住宅では、建築用の加工までを山側でやっちゃうのでちゃんとお金がまわる。
国産の杉を大切に使い、宮大工のような木材加工の技術が伝承される。
(多くの製材所では
20%しか使わず、残りは捨ててしまうそうです)

その杉がまたすごくて、薬効が残る温度で乾燥させていて、細胞が生きてる!
強度としなやかさがあり、化学薬剤による防腐防カビ処理がいらない。

今、一般的に行われている効率重視の高温乾燥では、
木は強度をなくしてしまうそうです。

住宅って、大きな買い物なのに、寿命はそう長くはないよね〜。
でも伝統的な職人さんの技術を使えば、
300年保つ家がつくれるんですね。

さぞかしお高いのだろ〜と思ちゃったんですけど、
そんなことはなく、大手住宅メーカーと同じくらい。

これから天然住宅バンクをつくって、
融資できるようにするというお話もされていました。

おもしろかったのが「生命保険」の話。
万が一に備えて、高額の保険料を払っている人が多いけれど
掛け捨てで充分じゃないか、積み立てはインフレに対応してないし、
その分、住宅ローンにまわしたら、価値の下がったお金があるより
住む家がある方が、よっぽど万が一に備えているよね、ということ。

ま、これはかなり大雑把にまとめてしまったけど
ちゃんと探せば安い保険がある、法律や医療制度をちゃんと調べたら
こんなことに対応してる、だから大丈夫という解説付きでした。

杉の「愛工房」の方が、最後に少しお話されましたが、
杉の良さを語られた時、も〜「愛」感じまくりで、涙出そうになりました。
輸入木材を1本でも使っているところには絶対卸さないとのことです。

日本中の杉の木さんたちが喜んでるよー!!

ちなみにこの
d-laboに引き出しのようなロッカーがたくさんjあって、
今月一杯、この愛工房さんの杉等が、展示されているんです。
私はそのロッカーの1コに、ちょこっと絵を入れて(展示して)います。
(ちょっと私のは場違いな感じなんですけどネ)

d-laboはミッドタウンタワーの7Fにあります。
FB1の混雑がうそのように静かなとこなので、疲れたらお休みしに行くのにいいです。
http://www.d-labo-midtown.com/index.php